欲望の世界、守るべきは2021/04/05 16:13


何よりもカネ、カネが全てとするDSの洗脳にいつしか染まってきている私たち。


その私たちに、Wシントンの沼の水を抜いて底に潜む怪物の姿を垣間見せてくれたTランプ前大統領。

     彼の功績は、私たちが学ぶべきものを教えてくれたこと、とM氏は
     言う。「それは心の浄化とも言うべきもの」


M氏は、「敗戦後の日本で見た光景を、当時の駐日仏大使Cローデルが絶賛した」というエピソードを述べた。

     ガード下で靴磨きをしていた日本人の幼い少年に、客として来ていた
     日系の米駐留軍Aリヨシ兵士が、お腹を空かせているに違いない少年に
     「どうぞお食べなさい」とパンを一つあげた。当時の日本には食糧が
     なく、パンなんて大勢が奪い合ってもおかしくない贅沢品だった。

     粗末な服装をしていて腹を空かせていたに違いない少年は、もらった
     パンをポケットにしまった。それを見た米兵士は「どうして食べない
     の」と尋ねた。すると少年は「家で待っている妹に持って帰る」と答え
     た。

     自分で食べないで他の者に幸せをやるという行為に、Cローデルは
     「日本人は(敗戦で)貧しい、しかし精神は高貴である」と絶賛したと
     言う。


同じような例が、同じく敗戦した西独にもあった、とM氏。Nクソンの本に書かれていたそうだ。

     復興状況の調査に来ていた米議員たちは、子供たちにチョコレート
     やキャンディーを配っていた。或る日一人の議員が少女に出会い、
     自分のポケットに一粒だけ残っていたチョコレートを差し出した。
     すると少女は自分で食べずに横にいた幼い弟の口に入れた。

     この話を当時の首相のAデナウアーは「独は戦争には負けたが、
     精神は負けていない。必ず復興できる」と語ったと言う。

     彼は執務室に教育勅語を飾っていたそうだ。教育勅語は英語・独語
     ・仏語その他に翻訳されて、世界中で模範にされていたそうだ。
     人として大切な道徳を教えている。


「当時の日本には高貴な精神があった。今はどうだろうか」とM氏。

     今世界中で起こしている暴動はその道徳を破壊する為。支配欲望
     の勢力にとって道徳、人々の思いやりは精神的なつながりを作るから
     邪魔。家族もいらない、いがみ合わせて対立させ、バラバラにして
     孤立させて、支配されやすい状態にする。

     そういう視点で見ると、世界で起きていることが「成程そういうことか」
     とわかりやすい。


もう一つ思い出した。誰から聞いたのか。

     場所は思い出せないが、東京から疎開してきた幼い子供たちと特攻
     前の若い少年兵士たちがそこの施設に同居していた。

     或る日そこへ東京から女の子の兄が一人で来た。いくつもの電車を
     乗り継いでまだ幼いお兄ちゃんがはるばる妹の所へ来た理由は、
     妹におまんじゅうを一つ届ける為だった。

       (幼女が親近感を持っていた少年兵士に出撃命令が届き、緊張
       した面持ちで自分の部屋へ去った。そして翌朝、落ち着いた様子
       でいつもの笑顔で発っていったそうだ)


物が少ない時は、僅かなものを自分だけ享受するのではなく、「分けよう」という考えが当たり前のことと身についていたことに気づく。


思えば、家族・親戚・友人・知人たちの中には、長生きした人、若くして亡くなった人、様々。


     漫然と長生きしたように見える人もいれば、忙しく駆け抜けたように
     見える人もいる。彼らがみな去った後で考えると、単純に長さでは
     測れないように思う。短くてもあれだけのことをしたら、合計すると、
     長生きした人を上回るのではないかと思えるからだ。


今後は死なない人生が来ると言う。

     世界の大金持ちたちは、機械の体に複製した脳を付けて、永遠に
     生きることを計画して着々と進めているそうだ。体も脳もアップデート
     しながら、延々と生きるのだと言う。

     使いきれないほどのカネ、どれだけあるのかわからない程のカネを持
     つ人たちは欲望をふくらませる。世界を支配したい、永遠に生きたい。


日本では、先祖を供養する習慣がたくさんある。一周忌、墓参り、毎日のお供え、語り掛け、お盆に先祖が戻ってくるからと幻想的な提灯を飾る。

     縦の意識が強いと言う。つまり、時間的に前の世代から次の世代へ
     引き継いでいく、つながっているという意識が強い。

     この時間的につながっているという意識が、自分だけの止めどない
     欲望を暴走させないできたそうだ。

     誰だったか、言ってた。人間が生きる理由はヒト(他者)の為です。。。
     あいつらに聞かせたいねぇ。どうせ理解しないか、支配欲にまみれて。


先人を敬い、後の世代に良い状態を渡そうと努力する。古来からの日本の慣習が優れていることに今更ながら気づく。

     支配欲を抑える為の天皇制。権威と権力を分けて、皆殺し・奴隷を
     避けた。先祖を敬うことで世代のつながりを意識して、永遠の命に
     執着しない。

     日本の先人たちの賢明さ、困難な時にも何とかして続けてきたその
     努力に、あらためて敬意を抱く。


世界ではあからさまに欲望が吹き荒れている。うんざりするくらいだ。巻き込まれて踏んづけられそうになる。


先人たちからつないできた高貴な心をしっかりと思い、荒れ狂う圧力に耐えよう。