善と悪の戦い-45(2)2021/02/28 21:18


米国の司法崩壊について、T氏のわかりやすい分析は続いた。


第二の問題は、今回の最高裁の裁決は、米国が誇りにしていた司法の独立性まで破壊したこと。


その悪影響が米国社会のあらゆる層に現れてくるのは少し先のことかも知れないが、最高裁は米国の法治体制の支点であり、その支点の位置がずれればあらゆるレベルの司法機構は、その位置がわからなくなる。

     これは射撃のようなもので、少しのブレが遠くのターゲットに到達する
     時にはその弾丸がどこへ行ったのかもわからなくなるズレが生じるこ
     とになる。

     それは司法が極左イデオロギーに跪いた必然的な結果。


その観点でみれば、米国は既に全体主義社会の初歩形態を持った。

     即ち、全ての権力が或る種の極端なイデオロギーのニーズに従属す
     ること。


このイデオロギーが真の支配者であり、それが中国においては中国共産党という具体的なものがある。


米国の場合、選挙制度の存在により民主党はまだ一党独裁を実現していないが、共和党体制派への浸透と結託により、イデオロギー的全体主義を実現している。


実は、T以前のOバマやBッシュJrの時代から米国の民主選挙は見掛け倒しだった。それがT氏が身をもってその悲惨さを示したことにより、大衆の目が覚めた。


     しかしそれまでは誰もその緩慢な変異に気づかなかった。

     こうしてみるとT氏の突然の出現は創造主の特別な取り決めであるか
     のように思える。


T氏は限られた4年間で米国を活性化させたがなぜ彼はこれほどまでに狂気の憎しみと障害に包囲されているのか。

     それはT氏が波に逆らって泳いでいるからで、皆さんにも彼が受ける
     プレッシャーは想像に難くないだろう。


最高裁は選挙関連の一連の訴訟を却下すると同時に、T氏の納税申告書を含む財務記録の開示を巡る訴訟でT氏側の訴えを却下した。

     この判決により、NY州検察当局にT氏の8年間の納税報告書などの
     財務記録を入手することに対してお墨付きを与えたに等しい。

     このことは表面的には法の支配の原則に沿ったもので、例えそれが
     大統領であっても司法上の特権などは享受できないので、税務調査
     の必要性があれば調査すべきで、それ自体は何の問題もない。


しかしこれらの2つの判決が同時に下された時、物事の性質が明らかに異なることがわかる。


判事たちは法の支配の公平性を維持する為に、また他の納税者に正義を与える為にT氏の財務記録への調査を許すのなら、最高裁は選挙訴訟を審理しT氏を含む全ての合法的有権者たちにも同じように正義を与えるべきではないか。


     もしT氏が何らかの法律違反をした場合、司法と正義は彼をかばうこと
     はできないと言うのなら、T氏が違法な侵害を受けた時同じように司法
     と正義はそれに目をつぶることはできないのではないか。


従ってこの二つの判決が同じ日に下された時、私たちは彼らが選択的に法を執行しているとわかる。


     つまり、ポリコレに有利な時には法を執行でき、ポリコレにとって都合が
     悪い時には法を執行しないということ。


従って彼らの正義の法執行はただの口実にすぎない。それはもはや法の執行ではなく法の衣をまとい、公権力の名の下で行われるリンチや迫害だ。

     T氏自身、「我が国の歴史の中でも最大の政治的魔女狩りであり、自分
     に対する政治的迫害の継続である」と非難する声明を出している。


事実、基本的な憲法で保障された大統領の権利すら保証できないシステムがどうして一般の人々の権利を保証できるというのか。


だからこれを私は、米国は事実上イデオロギー全体主義の初期段階が完了したと言う。